今月の法話

天災

10月中旬に我が国を襲った台風19号は、東日本の広い地域に甚大な影響をもたらしました。亡くなられた方のご冥福をお祈りいたしますとともに、被害に遭われた方へお見舞い申し上げます。
科学技術の進展により、他者とやりとりすること、記憶すること、組み立てること、耕すこと、運転することなど、多くの作業は人工知能や機械が代行してくれるようになりました。我々はともすれば、人智が自然を管理し、統治する時代になったと勘違いしてしまいがちです。
しかしながら、先般ノーベル化学賞を受賞した吉野教授も言っておられましたが、人間が仕組みを理解している事象はこの自然界の数パーセントに過ぎないのだそうです。
台風のコースや規模を予測することはできても、被害を完全に防ぐことは不可能です。
あくまでこの星に、この土地に住まわせてもらっている。我々はそのことを片時もわすれることなく、謙虚に自然に向き合い、被害を最小限にとどめる努力をする。そんなことが求められているのではないかと、改めて感じました。

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