金剛合掌
「皆様、合掌してください」と私が申し上げましたら、どのような合掌をされますでしょうか。おそらく多くの方は、両手の掌から指先までをぴったりとお合わせになることと思います。
しかしながら、我々の宗派の合掌は、正式には異なります。「金剛合掌」は、両手の指を互い違いに組み合わせ、右手の親指が最もご自身に近いようにする合掌の仕方です。右手は仏さま、左手は衆生、つまり我々凡夫です。両手をしっかりと組み合わせることにより、堅固な一体感を実践する、そのような意味があります。ご自宅でお仏壇に手を合わせるとき、あるいはお墓参りでお墓に手を合わせるとき。ぜひ実践してみてください。
現在のNHK朝の連続テレビ小説「おかえり、モネ」では、気仙沼の大島(ドラマの中では亀島)のお寺とそこの住職、その跡取りの若者が登場しています。モデルは我々の宗派の寺らしいです。ドラマの中で、海に向かって震災物故者の方のご供養をする場面があり、住職と跡取りの若者はきちんと金剛合掌をしていました。