今月の法話

天下泰平を願って


謹んで新春のお慶びを申し上げます。





昨年は元日に能登半島で震災が発生し、その後も災禍が絶えず、たいへんな一年となりました。筆者(住職)も8月に能登半島の北部、珠洲市にお邪魔して現地の方のお話を聞き、亡くなられたかたの追悼法要を行わせていただきました。その際も震災後7カ月を経て進んでいるとは言い難い復興の状況を見て言葉を失い、その後の線状降水帯の発生、豪雨被害によりさらに現状を案じております。一日も早く現地の皆様に安寧が訪れますことを祈念申し上げます。





さて、無量寿経(むりょうじゅきょう)という経典の中に、次の言葉があります。天下和順(てんげわじゅん) 日月清明(にちがつしょうみょう) 風雨以時(ふうういじ) 災厲不起(さいれいふき)  国豊民安(こくぶみんなん) 兵戈無用(ひょうがむゆう) 崇徳興仁(しゅうとくこうにん) 務修礼譲(むしゅらいじょう) 





世の中のすべてのものがやわらぎ、太陽も月も明るく輝き、風雨も程よく時を選び、災害や疾病などもおこらず、国は豊かになり人々は平穏に暮らし、武器を取って争うこともなくなり、人々は徳を尊び思いやりの心をもって、あつく礼儀を重んじ互いに譲り合う、そんな意味です。





こんな理想の社会が突然訪れることはなかなか難しいかもしれません。天変地異などはいかんともし難い面もあります。しかしながら、このような社会になることを我々ひとりひとりが念じ、周囲のために、社会のためにできることを少しずつ行っていけば、おだやかで優しい世の中に近づくことはできるかもしれません。





世界中いたるところで争いが絶えず、言論空間でも罵り合いが頻繁に起こっているこんな世の中だからこそ、心にゆとりをもって、人に温かく接したいものです。





新春祈祷会のご出欠のお返事を続々いただいております。ビンゴゲームは必ずなにか賞品をお持ち帰りいただけることになっておりますので、檀信徒様におかれましてはぜひご家族連れでお運びください。





多くの皆様にお会いでき、お話しできること、楽しみにしております。





 


 


 


 


 


 


 


 





 


>> タップで電話をかける <<

Copyright (C) 真言宗智山派 護國山東養寺 - 埼玉県川口市. All Right Reserved.