今月の法話

健康と平和


 


先月の春のお彼岸に際しまして、多くの檀信徒様にご来山いただき、誠にありがとうございました。色とりどりの供花で埋まった墓所を見て、ご先祖様へのご供養を実践しておられる皆様に、改めて感謝申し上げます。


さて、私事で恐縮ですが、先日、突然左足に猛烈な痛みを感じました。試行錯誤するうちに「左足を曲げると激痛が走る」ということまで理解したので、とにかく左足は曲げないようにして家にあった湿布を貼ってなんとかやり過ごし、翌日整形外科に行きました。診断は「変形性膝関節症」というものでした。加齢に加え、先ごろから慣れないスクワットを一日数十回試みていたことが原因のようです。病院では膝の水を抜きヒアルロン酸注入をしていただき、内服薬もいただきました。その後のご葬儀、ご法事は檀信徒さんにご事情を説明して理解いただき、足をかばいながらもなんとかお務めしております。
改めて、足の問題で通院したことは人生初であり、改めて、健康のありがたさ、手足が昨日と同じように動くことは当たり前ではないのだということを認識しました。



「此の身は脆きこと泡沫の如し」


我が体のもろいこと、泡のようである。お大師様の言葉です。健康のありがたみを肝に銘じ、家族、親族、友人、檀家さん等、周囲のすべてに感謝し、一日一日を無為に過ごすことなきよう、研鑽を積んでまいりたいと思います。
そして、人の健康と同様に、今、我々が享受している平和も、永久に続くものではないと思います。遠くの国で起きている、侵略行為・戦争犯罪により、普通に暮らしていた何の罪もない多くの方が家や命を失っているという状況。決して、どこか遠くの知らない国で起きていることと思わず、被害に遭われた方たちに思いを馳せ、彼の地にも一刻も早く安寧が訪れますよう、お祈りいただければと思います。


 


 


 


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