今月の法話

おひとりで生きるということ/お施餓鬼のご連絡


最近、当山の檀信徒さんの方で、特におひとりで生活されていた方のご不幸のお知らせをご遺族さんからいただくことが多くなっています。数日間お姿が見えない、等の理由でご近所さんから息子さん等にご連絡が行き、駆け付けてみるとすでに亡くなっていた、あるいはきわめて深刻な状態になっており、その後の対処もかなわず、旅立たれた。そのようなご連絡をいただくことがあります。ある調査によれば、独居の方が亡くなられた場合、女性の方は半数、男性の方はおよそ6割が、四日以降経過してから発見されているそうです。


原始仏典には、以下の言葉があります。


「自分よりも勝れ、あるいは等しい朋友には、親しみ近づくべきである。このような朋友を得ることができなければ、罪過のない生活を楽しんで、犀の角のようにただ独り歩め」


このように、一人で歩んでいくことは、決して悪いことではありません。書物を読み、思索に耽り、熟考し、ご自身のペースで生きる。たいへん意義あることです。


しかしながら、健康を害すようなことがあれば、歩むことはできません。体調に不安を感じるようなことがあったら、ためらわずご家族やご親戚の方に連絡を取り、病状が悪化した際に遅滞なく病院に行ったり、治療が行えるような体制を整備、確認しておく。これもまた重要です。


疫病もいまだ収まるところを知らず、引き続き注意が必要な世情です。皆様おひとりおひとりのかけがえのない命を大事にするためにも、体調管理、そして周囲の方との絶え間ない交流、情報交換にもご留意いただきたく存じます。


 


さて、恒例の8月のお施餓鬼ですが、本年も感染拡大防止の観点から、一般の檀信徒様には本堂への御入堂をご遠慮いただくことといたしました。皆様にはたいへんご不便をおかけし恐縮ですが、お施餓鬼当日、8月21日(日)午後3時以降に本堂の外でお待ちいただきますよう、よろしくお願いいたします。順次お塔婆をお出ししますので、ご墓参をお願い致します。詳細は当山から今月下旬にお送りしますお手紙をご参照ください。


 


厳しい暑さも続きます。くれぐれもお体、ご自愛ください。


 





 


 


 


 


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