今月の法話

寅年の年頭に


 


謹んで新年のお慶びを申し上げます。
檀信徒様にはお葉書でご連絡いたしましたが、本年も昨年同様、新年祈祷会・懇親会は中止とさせていただきます。
ご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。


おほかたに過ぐる月日とながめしはわが身に年(とし)の積(つも)るなりけり
 慈覚大師円仁
世間一般の事実として過ぎてゆくのが月日というものだと観念していたが、それはほかならぬ、わが身に年が積もることであったのだ。


今年もまた、新しい年を迎えました。二年前までとは様相を異にする新年ではありますが、それでも、同じ速度で月日は巡り、例年のように寒さに震えながらの新年となりました。
そしてそれは同時に、皆様も、私も、昨年の新年から一年間を生きた、ということを意味しています。
もちろん、この一年の間に亡くなられた方もおられます。中には若い年齢での旅立ちを迎えた方も、当山の檀信徒さんの中にもおられました。
充分に自己管理を行っていても、事件、事故、天変地異、疫病等、抗いようのない原因による旅立ちも存在します。


If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today?


アップルの創業者、スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学でのスピーチの有名な一節です。
「もし今日が人生最後の日だとしたら、私は今日やろうとしたことを本当にやりたいだろうか」スティーブ・ジョブズは30年間毎日、この言葉を鏡に向かって語り続けたそうです。我々凡夫には大それた仕事を成し遂げる力はないかもしれませんが、助けを欲しているお隣の方に手を差し伸べることはできると思います。できることを、一日ひとつずつでも。悔いなき日々を過ごしたいものです。


 


 


 


 


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